Wi-Fi Alliance®がWi-Fiの20年のマイルストーンを祝福 - 変わらぬ業界の勢い
米国テキサス州オースチン発 - 2019年2月21日 - Wi-Fi®テクノロジーは、これまで20年にわたり世界中のユーザーをつないできましたが、この間絶え間なく速度アップと機能強化を実現し、拡張によってピアツーピア(P2P)接続とマルチギガビット パフォーマンス、また効率的なスマート ホーム ネットワーク、シームレスな認証およびローミングを提供してきました。またWi-Fiはワイヤレス環境の後進地域におけるデジタル ディバイドの橋渡しをするとともに、ビジネス環境の生産性と柔軟性の向上をサポートしてきただけでなく、柔軟で手頃なコストの接続環境を提供する能力を背景に、まったく新しい市場を開いてきました。2019年もWi-Fiの勢いは変わることなく、Wi-Fiデバイスの累計出荷実績は300億に達するでしょう ―― 2019年だけでも出荷実績は40億を超える見込みで、Wi-Fiの設置ベースは130億以上に広がるでしょう。
Wi-Fiに関する2019年の予測は下記のとおりです。
- Wi-Fi Alliance®、Wi-Fi登場から20周年を祝福: 2019年、Wi-Fiは20周年を迎えます。年間を通じて業界全体が祝福する中(#20yearsofwifi)、2019年はWi-Fiが実現してきた信じられないほどのサクセスストーリーが反映された年になるでしょう。20年前は誕生したばかりの1テクノロジーに過ぎなかったWi-Fiですが、今はギガビットの速度を実現し、世界中の企業のビジネスにとってなくてはならない存在になっています。2019年、Wi-Fi Allianceのメンバー企業はこれまでにWi-Fiがもたらしてきた価値を祝し、革新的な新製品を提供するとともに次の20年間に向けたビジョンを設定します。
- 次世代Wi-Fi: Wi-Fi Allianceは新しいWi-Fi表記法を導入しましたが、この表記法は業界に急速に浸透しています(特にWi-Fiの最新世代Wi-Fi 6で顕著)。2019年、Wi-Fi 6はこれをさらに多くのアクセスポイント(AP)と家電にまで広げ、スピードとパフォーマンスを高めるとともに、例えばスタジアムや数多くのデバイスがあるホーム ネットワーク環境までを含めた輻輳環境においても優れた能力を提供します。2019年下半期にリリース予定のWi-Fi CERTIFIED 6™はWi-Fi 6の幅広い普及に向けた変曲点となり、ユーザーは業界の合意に基づく相互接続性とセキュリティの規格を確実に遵守した最新デバイスを利用できるようになります。
- 進化するWi-Fiセキュリティ: ホーム ネットワークおよびデバイスはよりスマートに、より多くの機能を提供するようになっていますが、これを実現、促進しているWi-Fiを含むさまざまなテクノロジーによって、モバイル デバイスは幅広いスマートホーム デバイスとやり取りすることが可能になり、オフィスではコネクテッド サービスを通じて効率性と生産性が高められています。スマート デバイスはますます広く利用されるようになっていますが、個人情報保護に対するユーザーの不安が小さくなったわけではありません。Wi-Fi CERTIFIED WPA3™が広く普及することで、ホーム ネットワークおよびエンタープライズ ネットワークの両方について市場全体を通じたセキュリティ レベルが高まるでしょう。オープン Wi-Fiネットワークを提供している公共施設なども、Wi-Fi CERTIFIED Enhanced Open™によってオープン ネットワークの使いやすさはそのままでデータ暗号化によるセキュリティを提供することができます。
- 免許不要のミッドバンド帯利用に向けた活動: Wi-Fiが使用している免許不要帯域は、社会にとって最も価値ある資源の1つになっています。昨年度、Wi-Fiが世界経済にもたらした価値は2兆ドル近くに上りましたが、2023年までに3兆4,700億ドルを突破することが見込まれています。Wi-Fiが社会で果たしている役割が表立って取り沙汰されることはあまりありませんが、Wi-Fiは数多くの企業および数多くのユーザーが日々の生活で利用しているサービスになくてはならない存在です。これからもWi-Fiデバイスが質の高いユーザー エクスペリエンスを提供していくためには、今以上に幅広い免許不要帯域を利用することが重要になります。2019年、Wi-Fi Allianceは5 GHz帯と6 GHz帯の両方について追加の免許不要帯域利用に対する活動を引き続き展開すると同時に、Wi-Fiの価値の周知を図るための世界的な活動を広げていきます。Wi-Fiがこれからも革新を続け、将来にわたり質の高いユーザー エクスペリエンスを提供していくことができるように、Wi-Fi Allianceは米国議会Wi-Fi Caucusなどのグループに加え、世界各国の政策決定者および規制当局と連携して働きかけていきます。
- Wi-Fiの高度なユースケースが「現実」に: 2019年、拡張現実(AR)と仮想現実(VR)テクノロジーは市場のトライアル段階を越えて幅広い場面で活用されるようになり、オフィスやスポーツ会場、住宅などのエクスペリエンスにインパクトを与えるようになるでしょう。 ハイパフォーマンスを提供するWi-Fi 6やマルチギガビットのスピードと低レイテンシを実現するWi-Fi CERTIFIED WiGig™などのテクノロジーを活用し、Wi-Fiはこれまで以上に堅牢なAR/VRエクスペリエンスを提供します。Wi-Fiが本来持ち合わせている長所、セキュリティに対する確固とした取り組み、免許不要帯での効率的な稼働能力などを背景に、これからもWi-Fiは能力を高め、高度なユースケースをサポートするとともに優れたスループット、低いレイテンシ、より高度なネットワーク管理と最適化、優れたユーザー アクセスを提供します。
- Wi-Fiが住宅環境全体をカバー: コネクテッド ホーム環境がますます広がる中、高い信頼性で住宅環境の隅々までをカバーするWi-Fiメッシュ システムも広がっています。さまざまなベンダーがWi-Fiメッシュ ソリューションを提供しており、急増するホームネットワーク トラフィックに対応するために、数々のメッシュ製品が相次いでWi-Fi 6を実装するようになってきています。デバイス ベンダーは、Wi-Fi CERTIFIED EasyMesh™によって標準ベースのアプローチで複数のアクセス ポイント(AP)を有するWi-Fiネットワークを活用することで、相互接続性を有するWi-Fi CERTIFIED™デバイスの幅広い選択肢を柔軟に提供することができます。また住宅を購入する消費者は、Wi-Fi CERTIFIED Home Design™に基づいて専門家が設計段階からフロアプランにWi-Fiネットワークを直接統合して設計した住宅を購入することも可能です。2019年に予定されているWi-Fi Home Design™の機能強化では住宅の種類がさらに広がり、これまで以上に多くの住宅で、引越したその日からWi-Fiを使い始め、スマートホーム用のデバイスやシステムを増設していくことができるようになります。
Wi-Fi誕生20周年に関するその他の情報は、www.20yearsofwifi.comをご覧ください。.
2019年のWi-Fiについて - Wi-Fi Allianceメンバー企業の知見
「歴史的な観点から見ると、多くの企業やベンダーがWi-Fiの戦略と戦術の進歩を促し、テクノロジーがもたらす結果が常に変化している中で、大部分の予測は的外れであるのが現実です。しかし、中には否定しようのない真実もあります。私にとってそれは、2019年はWi-Fi誕生以来最も革新的な一年になるだろうということです。Wi-Fi 6およびWPA3のリリースとその後の普及、さらにワイヤレスIoTデバイスの爆発的な増加によって、Wi-Fiの運用とセキュリティ環境、またWi-Fiがサポートしなければならないデバイスは根本的に変化するとともに、IoTによってまったく新しい世代のワイヤレス製品が加わるでしょう。ネットワークがかつてないほど大規模化し、ミッション クリティカルに成長してきたことで、Wi-Fiシステムも大幅に高速化しています。2019年のイノベーションの主要なターゲットは人工知能(AI)と機械学習(ML)機能、豊富な知見をもたらすアナリティクス、自動化したオンボーディングプロセス、分類、コントロール、移行です。Wi-Fi Alliance、また当社(Aerohive)をはじめとする個々のベンダーが、Wi-Fiネットワーク運用の簡素化と最適化に焦点を当てたWi-Fiの先進機能を提供するでしょう。注意深く観察すると、すでにこれらのいくつかは市場に出始めています。まとめると ―― 2019年の重要なイノベーション、それはネットワーク管理者の仕事を補完、強化、簡素化するAIを活用したソリューションになるでしょう」 – said Perry Correll氏/Aerohive Networks社 製品管理担当ディレクター
「2019年はWi-Fi 6の年になるでしょう ―― スピードと容量がアップするだけでなく、ますます多くのデバイスをサポートするようになっているコネクテッド ホーム環境を効率的にサポートし、低いレイテンシを実現するとともに、デバイスのバッテリー寿命も長くなります。Wi-Fi 6 と当社(AirTies)のソリューションが組み合わさることで、通信事業者はWi-Fiのパフォーマンスとカバレッジをアップグレードできるだけでなく、Wi-Fi の問題をモニタリングして先回り的に解消し、将来の高度なコネクテッド ホームにおける全体的な顧客満足を高めることが可能になります」 – Metin Taskin氏/AirTies社CTO(最高技術責任者)
「革新と進化の20年を経て、今年はWi-Fi 6規格によってコネクテッド環境の新たな可能性が現実のものとなり、消費者も企業も劇的な変化を体験することになるでしょう。小売店舗には高度なWi-Fi 6メッシュ ルーターが並び、消費者は自宅のすべての部屋、すべてのデバイスで、マルチギガビットのスピードを利用できるようになります。また企業ではITやビジネスの意思決定者がWLANインフラストラクチャをWi-Fi 6にアップグレードすることで、オフィスやホテル、学校、スタジアムなどあらゆる場所で効率性の向上、容量の増加、また強化した接続性を活用できるようになります。Wi-Fi 6のアクセス ポイントが提供する強化したQoSによって、超高密度なユーザー環境でも、レイテンシの影響をうけやすい高解像度ビデオを楽しむことができます。ISP各社はそれぞれの主力サービスをWi-Fi 6にアップグレードすることで、新しいパフォーマンス機能を活用する最初のスマートフォンとタブレットをユーザーに提供できます。おそらくより重要なのは、ラボでの6GHz Wi-Fi 6のトライアルを通じて2020年下半期に新製品が登場し、新しい帯域レベルで衝突することのないアクセスが実現するであろうということでしょう。これによって、ホーム ネットワークの完全なコードレス化が実現します」 – Charles Cheevers氏/ARRIS社カスタマープレミス ソリューション担当CTO(最高技術責任者)
「間違いありません ―― 2019年はWi-Fi 6の年になります。スマートフォンやルーター、アクセス ポイントなど、完全なWi-Fi 6エコシステムが急速に広がるでしょう。実際、世界初のWi-Fi 6スマートフォンであるSamsung Galaxy S10のローンチなど、2019年は素晴らしいスタートを切っています。また、消費者のニーズが非常に高かった、より没入的なソーシャルメディア エクスペリエンスを体験できるようになります。Wi-Fiにとってエキサイティングな時代になりました!」 – Vijay Nagarajan氏/Broadcom社 ワイヤレス コミュニティケーションズ&コネクティビティ事業部マーケティング担当バイスプレジデント
「当社は全米最大のWi-Fiネットワークを運用していますが、2019年も引き続き全米Wi-Fiネットワークの強化と進化に集中していきます。これによってお客様は常時接続環境で、最高のWi-Fiエクスペリエンスを利用できるようになります。当社はXfinity xFi によって、全米1,500万以上の世帯にベスト スピード、カバレッジ、コントロール、そして今回はセキュリティを提供することで、お客様のWi-Fi利用環境を変革しています」 – Eric Schaefer氏/Comcast社Xfinityサービス担当ジェネラル マネージャー兼シニア バイスプレジデント
「2019年は、低消費電力の次世代Wi-Fi プラットフォームがIoTのイノベーションを推し進めるでしょう。当社は、状況認識に基づく低レイテンシでクラウドに依存しない意思決定とより長いバッテリーライフに対するデザイナーの皆様からのニーズの高まりに応えていますが、 タッチや音声、モバイルアプリ、環境的な要因などを通じた常時接続のHMI(ヒューマンマシン インターフェイス)によって、このニーズはさらに高まっています」 – Brian Bedrosian氏/Cypress社IoTコンピュート&ワイヤレス ビジネスユニット、マーケティング担当バイスプレジデント
「当社は約20年前の創立以来、Wi-Fiがモバイルをサポートするようにデザインされた初期の二次的なネットワークから現在のように数十億のデバイス、ユーザー、モノをつなぐ主要な接続法としてミッション クリティカルな役割を担う存在になるまで、飛躍的な進化を遂げてきた状況を見てきました。Wi-Fiの20周年を祝福しながら、スピードやカバレッジ、容量、セキュリティなど、この重要なテクノロジーが進んできた大きな歩みを振り返る一方で、将来に目を向け、あらゆる業種と地域にわたりユーザー エクスペリエンスの質を高める非常に大きな可能性を楽しみにしています。Wi-Fi 6やWi-Fi CERTIFIED WPA3、Wi-Fi CERTIFIED Enhanced Openなどの開発、新しい革新的なユースケース、また今以上に広い免許不要帯域の利用といった重要な分野における前進など、Wi-Fi の前には明るい未来があります」 – Chuck Lukaszewski氏/Aruba社(Hewlett Packard Enterprise社の子会社)ワイヤレス ストラテジー&スタンダード担当バイスプレジデント
「Wi-Fiはスタンドアロンのテクノロジーから、個々が具体的なニーズに応えるさまざまな無線技術で構成されたエコシステム全体にとって、欠かせない一部になるでしょう。 特にIoT分野では、Wi-Fiベンダーが他のワイヤレス システムのサポートを統合するソリューションを提供することで、ユーザーは高度に統合されたプラットフォームのメリットをフル活用して、最も多様なワイヤレス ニーズでも満たすことができるようになるでしょう」 – Jan Buis氏/LANCOM Systems社 事業開発担当バイスプレジデント
「無線接続に革命を起こし、業界全体を通じて標準化を推進してきたWi-Fi Allianceの20年にわたる成功の年月を祝福します。Wi-Fi Alliance創立メンバーの1社でWi-Fiテクノロジーにおけるリーダーとして、当社(Marvell)はお客様およびコミュニティに技術の粋を極めたソリューションとテクノロジーの提供で成功をおさめてきたことについても祝福したいと思います。次の20年もWi-Fi Allianceでの継続的なコラボレーションを基盤に、Wi-Fi 6のようなセキュアでハイパフォーマンスなテクノロジーを市場に届けていくことを楽しみにしています」 – Mark Montierth氏/Marvell Semiconductor社ワイヤレス コネクティビティ事業部バイス プレジデント兼ジェネラル マネージャー
「Wi-Fi テクノロジーのパイオニアの1社である当社は(NETGEAR)、常にWi-Fi各世代の移行において先頭を進んできました。2019年は、Wi-Fi 6製品の導入にとって素晴らしい年になることを期待しているとともに、この1年を通じてWi-Fi 6ネットワークの普及を促進し、増強されている容量と帯域幅を活用していくことを楽しみにしています」 – David Henry氏/NETGEAR社コネクテッド ホーム製品担当シニア バイスプレジデント
「この20年間、Wi-Fiは数多くのトランスフォーメーションをもたらしてきましたが、お楽しみはまだこれからです。2019年は無線接続の新しい時代の幕開けとなり、Wi-Fi 6はパフォーマンス、容量、効率を新たなレベルに高め、60 GHz Wi-Fi の利用は活性化し、免許不要のミリ波(mmWave)帯を活用することで、かつてない2桁台のギガビット速度、また認識できないレベルのレイテンシを実現するでしょう。Wi-Fi 対応製品の出荷実績におけるグローバル リーダーの1社として、当社はこれまで長年にわたりサポートしてきたように、Wi-Fi Allianceが推進してきたテクノロジーの発展をこれからもサポートしていくとともに、コネクテッド エクスペリエンスの新たな時代における次世代Wi-Fiツールキットをお客様にお届けできることを楽しみにしています」 – ラフル・パテル(Rahul Patel)氏/Qualcomm Technologies社コネクティビティ担当シニア バイスプレジデント兼ジェネラル マネージャー
「Wi-Fiは20年間絶え間なく進化し続け、より速いスピード、より信頼できる接続環境への常に高まるニーズに応えてきました。2019年は、8ストリームMIMOやマルチユーザーMIMOといった高度な機能を活用するWi-Fi 6がメインストリームになりつつあります。6 GHz 帯を利用できるようになり、遮るもののない広い帯域が加わることで、次の大きなイノベーションが現実化して、さらに優れたパフォーマンスとサービス品質(QoS)が実現されるでしょう」 – Ambroise Popper氏/Quantenna社戦略および企業マーケティング担当バイス プレジデント
Wi-Fi Alliance®について
www.wi-fi.org
Wi-Fi Alliance® (ワイファイ アライアンス)は、シームレスなコネクティビティ(接続性)の実現を目的とした、業界大手数百社の企業で構成された世界的な非営利団体です。このコラボレーション フォーラムを構成しているWi-Fiエコシステムの企業は、あらゆる場所ですべての人とモノをつなぎながら、可能な限り最高のユーザー エクスペリエンスを提供するというビジョンを共有しています。2000年以来、Wi-Fi Allianceが認定した製品は45,000を超えています。 Wi-Fi CERTIFIED™ は実証済の相互接続性、バックワードの互換性、最高の業界標準のセキュリティ保護を実装した製品の証として広く認められています。今日、Wi-Fiは広がり続ける多種多様なアプリケーション環境でやり取りされている膨大なインターネット トラフィックの半分以上をサポートしています。 これからもWi-Fi Allianceは、世界数十億のユーザーが日々活用しているWi-Fiの普及と進化発展に不断の姿勢で取り組んでいきます。
Media contacts:
Andrea Torres
Highwire PR for Wi-Fi Alliance
wi-fi@highwirepr.com
+1-415-963-4174 ext. 13