Wi-Fi 6Eの止まらぬ勢い - 6 GHz帯域全体を活用する必要性を反映

Wi-Fi Alliance®メンバー企業による製品提供および大規模な展開実績が、6 GHz帯を最大活用するWi-Fi 6Eの能力を実証

米国テキサス州オースチン発 20221110 Wi-Fi Alliance®は、Wi-Fi 6Eがユーザー、企業、サービス プロバイダーに高い価値をもたらしていること、また6 GHz帯域の利用が、より高速な通信が求められるサービスやより没入的な体験に対して高まっている需要を満たしていることを明らかにしました。Wi-Fi 6Eは、リリース以来幅広い製品、医療、教育、スポーツ、エンターテインメント環境のデファクト スタンダード(事実上の業界標準)として普及の勢いが増しています。Wi-Fi 6Eには非常に大きな市場機会があり、世界各国の規制当局および政策立案者による6 GHz帯の1200 MHz帯域全体をWi-Fiに開放するという決定は、これらの国の学生、従業員、医療従事者、研究者、起業家たちのユーザー体験に大きなインパクトを与えます。企業も、Wi-Fi 6Eを展開することで競争優位性を手にすることができます。

Wi-Fiが世界経済にもたらす価値は2025年までに5兆米ドルに達すると予想されていますが、この帯域全体をWi-Fiで利用できるようにした国には、さらに大きな社会経済的メリットがもたらされます。また、Wi-Fi 6EはXR(クロスリアリティ)、洗練されたAR(拡張現実)アプリケーション、さらにホログラフィック コラボレーション ソリューションまでを含め、今後のさまざまな革新技術でも重要な役割を果たします。これらのアプリケーションが最高のユーザー体験を提供する上で、Wi-Fi 6Eは欠かせない要素となります。  

Wi-Fi 6Eは、世界中で製品、展開、規制の面において強い勢いを見せています。

製品: 多様性に満ちたWi-Fi 6Eエコシステムが急成長

これまでにWi-Fi Alliance®が認証したWi-Fi 6EのWi-Fi CERTIFIEDデバイスは660を超え、多様で急成長しているWi-Fi 6Eのエコシステムにはスマート テレビやスマートフォン、企業向け/住宅向けアクセス ポイント(AP)、ノートパソコンなど幅広い製品が含まれています。企業やゲーマー向けには、より高速でスムーズなストリーミングとより信頼性の高い接続をサポートするAPを利用できるようになりました。このようなAPには、ゲーマーにギガビットの速度と低レイテンシを提供するNETGEAR社の製品や、WPA3™セキュリティで屋外会場をサポートするExtreme Networks社の製品、Wi-Fi Location™機能と組み合わせて最適化したキャンパス/クラスルーム体験を提供するAruba社の製品などがあります。Cisco社は4K/8Kテレビ会議用の大容量モデル、XR用の広帯域モデル、産業用にIoT機能を強化したモデルなどのWi-Fi 6E APを提供しています。Google Nest Wi-Fi ProやEero Pro 6Eなどのメッシュ システムも、高帯域幅のWi-Fi 6Eにアップグレードされています。

Apple iPad ProやGoogle Pixel 7および7 Pro、またSamsung Neo QLED 8KテレビといったWi-Fi 6Eをサポートしている数々の人気デバイスも、世界中のユーザーのWi-Fi体験を変革します。Meta Quest ProなどのデバイスはVR(仮想現実)の最適化をサポートし、より深いコラボレーションの機会を創り出すとともに、メタバースへの早期アクセスを提供します。

展開: 大規模ネットワーク/サービス プロバイダーのサポート

Wi-Fi 6Eが数多くの環境へ大規模に展開されているとともに強力な勢いをもってグローバル サービス プロバイダー間に普及している状況は、多種多様な環境に対応するWi-Fi 6Eの能力を明確に示しています。

スポーツエンターテインメント

先頃、NBAのゴールデンステート ウォリアーズ(Golden State Warriors)の本拠地であるサンフランシスコのチェイスセンター(Chase Center)は、18,000人以上のファンが試合のライブ配信や録画コンテンツのアップロード時に「6 GHzの容量増加、広いチャンネル、信号干渉の大幅低減」を最大活用できるように、Aruba 社のWi-Fi 6E APを導入することを発表しました。

教育

先頃米国ミシガン大学は2つのキャンパスに16,000台以上のWi-Fi 6E APを設置しましたが、これは教育分野では世界最大のWi-Fi 6E展開環境です。同大学のRavi Pendse氏は、これによって「膨大な量のデータを移動できるようにし、教室の400〜500人の学生たちをZoomでつなぎ、画面を共有し、動画や同時に行う必要があるすべてのプロジェクトを記録できる環境」を提供すると述べています。

またAruba社も、先日K-12および高等教育分野の250以上の教育機関がネットワーク インフラストラクチャをWi-Fi 6Eにアップグレードしていることを発表しました。これは、卓越したキャンパス/クラスルーム体験を提供するWi-Fi 6Eに教育機関が寄せている信頼の高さを表しています。また、ポルトガルのヴィゼウ工科大学(Polytechnic Institute of Viseu)、Broadcom社、Extreme Networks社、Intel社、Samsung社が共同で行った実証実験では、8Kビデオフィードを通じたHD動画によるリモート授業で、学生がバッファやタイムラグなしにリソースへアクセスして対話できるようにすることに成功しています。

サービス プロバイダー

先頃Swisscom社は、SoftatHome社を基盤にWi-Fi 6Eサービスの提供を始めました。これにより同社は、欧州で先進のコネクテッド ホーム体験を顧客に提供する5番目のサービス プロバイダーになりました。Orange社、Bouygues社、Free社、Deutsche Glasfaser社をはじめ、欧州全域を通じてサービス プロバイダー各社がWi-Fi 6Eをサポートしている現状は、上位部分と下位部分の帯域をWi-Fiで利用できるようにする必要性を欧州の規制当局および政策立案者にさらに示しています。米国およびカナダでは、Comcast社、Bell社、Rogers社などのサービス プロバイダーがWi-Fi 6Eホーム ブロードバンド サービスを全米のユーザーに提供しています。Wi-fi 6Eを展開しているこれらのグローバル サービス プロバイダーは、より高速なアップロード/ダウンロード速度、自宅でのコンテンツ利用における質の高い体験を提供し、幅広い新たな顧客サービスの提供基盤を確立します。

規制: 1200 MHz帯全体がもたらす最大の社会経済価値

最近ではバーレーン、ケニア、ニュージーランドでWi-Fiによる6 GHz帯の利用が認められました。Wi-Fi 6Eをサポートしている国の最新リストはこちらをご覧ください。ユーザーは、より質の高いWi-Fi環境を望んでいます。1200 MHz帯域全体をWi-Fiに開放している国・地域では、ユーザーはWi-Fi 6Eがもたらす価値を最大活用することができます。 欧州でVodafone社が4,000人を対象に実施した調査では[1]、在宅勤務者がいる5世帯のうち4世帯が、Wi-Fiアクセスは電気やガスと同じくらい重要であると考えていることが明らかになりました。1200 MHz帯域の下位部分(500 MHz)だけでなく帯域全体をWi-Fiが利用できるようにすることは、数々の新製品や大規模展開環境でWi-Fi 6Eのメリットを最大限に体験する機会をユーザーに提供する上で不可欠な要件です。米国では、先頃FCC(米国連邦無線委員会)が6 GHz帯における標準出力の免許不要利用の認可に向けた重要な一歩を踏み出しました。これによって、Wi-Fi 6Eおよび今後のWi-Fi®世代が能力をフルに発揮することが可能になります。

詳細はhttps://www.wi-fi.org/discover-wi-fi/wi-fi-certified-6をご覧ください。

業界全体がWi-Fi 6E普及の勢いを後押し

「当社は、Wi-Fi 6Eのかつてない容量と数々のメリットを活かすために、複数のブロードバンド プロバイダーと積極的に連携してWi-Fi 6Eの提供を進めています。Wi-Fi 6Eの重要なメリットの1つはより多くの同時接続デバイスをサポートできる能力ですが、これによって新しいデバイスと旧来のデバイスの両方を管理するプロバイダーの義務も大きくなります。ブロードバンド プロバイダーの皆様がこれからのWi-Fi 6E展開環境の接続体験を積極的に管理および強化するために、Airtiesに信頼を寄せ、当社のクラウド プラットフォーム、スマートWi-Fiソフトウェア、Wi-Fi 6Eエクステンダーを組み合わせたSaaSソリューションを通じてホーム ネットワークの接続管理を行っていることを光栄に思います」
– Metin TaskinAirtiesCEO最高経営責任者CTO最高技術責任者

「当社のWi-Fi 6Eソリューションには顧客ベースのあらゆる業種のお客様から継続的に高い需要があり、世界全体を通じて規制を取り巻く環境も大きな進展しています。NBAゴールデンステート ウォリアーズがライブの試合会場に初めてWi-Fi 6E ネットワークを導入したことや、ミシガン大学がキャンパス全体にWi-Fi 6Eを導入したことなど、いまWi-Fi 6Eについて祝福すべき多くのことが起こっています。サウジアラビアの通信情報技術委員会CITCおよびFederated Wireless社と共同で参加した、エンドツーエンドの自動周波数調整AFCシステムの初のライブ デモでは、6GHz帯における標準出力運用の明るい未来を示してくれました」
Stuart StricklandArubaHewlett Packard Enterprise社子会社ワイヤレスCTO兼フェロー

Wi-Fi 6Eの勢いはとどまるところを知りません。ここ数年、高速ワイヤレス ブロードバンドへのニーズがますます高まっている状況を背景に、当社はこれまでに13億以上のWi-Fi 6およびWi-Fi 6E製品を出荷してきました。今後を見据えたとき、利用者にマルチギガビット ブロードバンドを提供したいと考えている世界中のインターネット サービス プロバイダーにとって、6 GHz Wi-Fiは必要不可欠です。企業も、生産性を高めながら次世代の無線サービスを提供できるように、ネットワークの準備を整えています。このため、規制当局はこのような需要の高まりに歩調を合わせる形で6 GHz帯域全体を利用できるようにすることが求められています」
– Vijay NagarajanBroadcomワイヤレス コミュニティケーションズ&コネクティビティ事業部マーケティング担当バイスプレジデント

「質が高く高速なWi-Fi 接続に対する集合住宅や教育分野など多様な業種からのニーズの高まり、また新たに開放された6 GHz帯を通じてこのニーズに応えようとしているデバイス メーカーによるWi-Fi 6Eの急速な導入が進んでいることが、Wi-Fi 6E APに対する健全な需要を促進しています。当社のRuckus Networks Wi-Fi 6E Wi-Fi APによって、幅広い業種のお客様が6 GHz帯を使い、新たに利用できるようになったより干渉の少ないこの帯域で、飛躍的にアップした容量とパフォーマンスを最大活用することが可能になります」
– Bart GiordanoCommScopeSVPRuckus Networks担当GM

「ほとんどの消費者にとってWi-Fiこそがインターネットであり、ユーザーが期待するマルチギガビット インターネット サービスを提供するためには、高パフォーマンスWi-Fi が不可欠です。Wi-Fi 6Eは、待望されてきた連続する周波数帯の利用、容量の増加、Wi-Fiバックホールとデバイス接続の低レイテンシを実現することで、Wi-Fiパフォーマンスを飛躍的に高めました。Wi-Fi 6Eの勢いは、2026年もホーム アプリケーションに向けて続いていくでしょう」
– Tuncay CilDZSCSO最高戦略責任者

Wi-Fi 6Eは、初めて6 GHz接続を提供することで、無線接続の水準を引き上げました。6 GHz帯というスーパーハイウェイをWi-Fiで利用できるようになったことで、すでにこれまで以上の通信速度と低いレイテンシが欠かせない新しいアプリケーションとサービスに向けたイノベーションのルネサンスが促進しています。 これには没入的な教育プラットフォームから医療現場で患者の監視に不可欠な医療用IoT機器や製造企業のためのリアルタイム サプライチェーンおよび在庫トラッキングまで、あらゆるアプリケーションとサービスが含まれます。また、Wi-Fi 7および今後のすべてのWi-Fi世代はWi-Fi 6Eで確立した6 GHz帯域を基盤に構築されるので、企業は現在使用している無線ネットワークの将来に向けて確固とした準備を整えることができます」
David ColemanExtreme NetworksCTOオフィス無線担当ディレクター

Wi-Fi 6Wi-Fi 6Eは全世界で急速に普及していますが、インドでは無線接続の変化に対するニーズが高まりつつあります。当社はQualcomm社をはじめとするチップセット ベンダー各社と緊密に連携して製品機能を強化しており、今はこれからのWi-Fi規格の検討に入るところです」
Vipin JeswaniGX Group社プロダクト マネージャー

Wi-Fi 6Eで利用できるクリーンな周波数帯は、Wi-Fi 6Eの低レイテンシによって遠隔会議やビデオおよびオーディオ ストリーミング、ウェブカメラ、ライブフィードに使用するカメラなどのユーザー体験を向上させます。これらのメリットを最大活用するために、当社の多くのお客様が複数のInfineon Wi-Fi 6E製品を統合して利用しています。エッジのAIアプリケーションにも複数のデータソースのリアルタイム統合が必要で、低レイテンシのWi-Fiが欠かせません。当社はNVIDIA社をはじめとするパートナー様とのコラボレーションを基盤に、NVIDIA JetsonエッジAIプラットフォームで当社のWi-Fi 6Eポートフォリオをサポートすることにより、お客様の市場投入までの期間短縮を実現しています」
–Sivaram TrikutamInfineonWi-Fi製品ライン担当バイス プレジデント

「住宅、オフィス、学校、モバイル環境など、統合された接続性へのニーズに応える上で、優れたWi-Fiは不可欠な要素です。Wi-Fi 6E6 GHz帯の専用チャネルにアクセスすることで、エンターテインメント、コラボレーション、生産性など幅広いユーザー体験が強化されます。2021年始め以来、Intel®およびIntel® Killer™ Wi-Fi 6Eソリューションは、多数のデスクトップPCマザーボード、ゲームPCIntel® vPro®およびEvo™のノートパソコンで出荷されています。Wi-Fi 6Eのエコシステムは目覚ましい成長を遂げていますが、今後もこの勢いが続くことを楽しみにしています」 
– Eric McLaughlin
Intel Corporation社クライアント コンピューティング グループ担当VP、ワイヤレス ソリューション グループ担当GM

「集約的なネットワーク パフォーマンスを高める上で、Wi-Fi 66 GHz帯を加えたことは大きな役割を果たしました。このようなパフォーマンスの向上は、絶え間なく増え続けるコネクテッド デバイスからの需要を満たすために欠かせません。顧客構内設備CPEの数は、2023年には約21,400万ユニットに上ることが見込まれています。次世代ゲームやテレビ会議、VR/ARアプリケーションの優れたユーザー体験には、レイテンシの低減、高速化、信頼性の向上といった特徴があります。Wi-Fi 6Eはこれを実現する能力を備えており、当社は総合的で高度に統合されたCPEプラットフォーム ポートフォリオをサービス プロバイダーの皆様に提供します」
– Doron TalMaxLinear社ブロードバンド アクセス担当バイス プレジデント

「この数年間、より高速で信頼できる接続性に対する消費者の長期的な需要が加速していますが、Wi-Fi 6Eは企業を含めあらゆるレベルのソリューションに対応し、このトレンドを最適に満たすことができます。このようなシフトを見越し、当社は世界中のお客様がWi-Fi 6E6 GHz帯を利用して複数のインフラストラクチャにわたって画期的なパフォーマンスを発揮できるように支援することで、スマートフォン、パソコン、拡張現実ARデバイス、アクセス ポイント、ルーターなどによる周波数利用率の最大化を実現します」
– Rahul PatelQualcomm Technologies社コネクティビティ、クラウド、ネットワーキング担当シニア バイスプレジデント兼ジェネラル マネージャー

Wi-Fi 5からWi-Fi 6Wi-Fi 6Eへの移行は、非常に速いペースで進んでいます。近年のパンデミックおよびネットワークに加えられたWi-Fi デバイスの増加を背景に消費者の行動には変革が起きており、最高の接続体験を求めるようになっています。このニーズが、新しいWi-Fi 6Eテクノロジーの普及の勢いを後押しする要因になっています。さらに、現在世界は6 GHz帯域を開放してその利用を進めています。Wi-Fi 6E接続を提供する当社の製品ポートフォリオを基盤に、OEM企業はこの未開拓の帯域でWi-Fi を活用できる絶好の位置付けにあります」
Keith SugawaraSilex Technology America 社長

 

Wi-Fi Alliance®について  | www.wi-fi.org

Wi-Fi Alliance®(ワイファイ アライアンス)は、世界中のユーザーにWi-Fi®を届ける、企業の世界的なネットワークです。 このコラボレーション フォーラムを構成しているWi-Fiエコシステムの企業は、あらゆる場所ですべての人とモノをつなぎながら、可能な限り最高のユーザー体験を提供するというビジョンを共有しています。2000年以来、Wi-Fi Allianceが認定した製品は75,000を超えています。Wi-Fi CERTIFIED™ は実証済の相互接続性、バックワードの互換性、最高の業界標準のセキュリティ保護を実装した製品の証として広く認められています。今日、Wi-Fiは広がり続ける多種多様なアプリケーション環境でやり取りされている膨大なインターネット トラフィックの半分以上をサポートしています。これからもWi-Fi Allianceは、世界数十億のユーザーが日々活用しているWi-Fiの普及と進化発展に不断の姿勢で取り組んでいきます。

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