Wi-Fi®による音声通話、モノのインターネット(IoT)、これまでと変わらぬモバイル分野の革新
2015年1月7日 - 2014年は、Wi-Fiの登場から15周年となる記念すべき年でした ―― Wi-Fiは世界のモバイル データ トラフィックの42%以上、タブレット トラフィックの90%をサポートし、全世界で4,700万を超えるパブリック ホットスポットでユーザーのオンライン接続を実現しました。Wi-Fiは、事実上あらゆる場所でのシームレスなWi-Fi接続を実現する道を進みながら、従来のワイヤレス テクノロジの境界を押し広げています。
から寄せられた様々な情報に基づき、Wi-Fi Alliance®はWi-Fiが単にインターネットへの接続手段の1つに止まることなく大きく進化してきた証として、2015年の予測15項目をまとめました。
2015 年のWi-Fi - 15の予測
これまで以上に高いパフォーマンスと能力を発揮するWi-Fiがメインストリームに。
- パフォーマンスの継続的な向上 - Wi-Fi CERTIFIED™ acがメインストリームになると共に様々な高度な機能によって、2015年もWi-Fiのパフォーマンス向上は続きます。さらにその後には、これまで以上に高いスループット リンクでWi-Fiネットワークの優れた能力をこれまで以上に高め、屋内でケーブルに替わる接続を提供するWiGig®がリリースされます。
- デュアルバンドが本領を発揮し広く普及 - 2015年、デュアルバンドWi-Fiはユビキタス(あらゆる場所に偏在)になるでしょう。ABI Research社は、今年販売されるWi-Fiデバイスの72%が 2.4 GHzと5 GHzの両方をサポートすると予測しています。Ultra HDテレビや4Kテレビなどの高いネットワーク容量が必要なアプリケーションが普及すると共に、ホーム ネットワークで増加するデバイスをサポートするために、消費者は高容量環境を提供するデュアルバンド ネットワークを活用しはじめています。
- Wi-Fi Direct®の新しい開発者向けツールの幅広い導入 - アプリケーション開発者は、Wi-Fi業界がより高い利便性を追求し、不断の努力でコア テクノロジの向上を進めていることを実感するでしょう。その一例が、先頃リリースされた Wi-Fi Directの機能強化の幅広い導入です。これらの機能強化によって、異なるブランドやオペレーティング システム間で相互運用が可能なデバイス間サービスを簡単に開発することが可能になります。
- 近くのデバイスを自動的に発見 - 先日発表された、近くに存在する他のデバイスを自動的に認識して接続するWi-Fi Aware™によって、開発者は近接環境をベースにするサービスを活用する魅力的なアプリケーションの開発に集中することができます。
Wi-Fiモバイル テクノロジの絶え間ない進化。
- Passpoint がパスポートに - 2015年には、PasspointをベースにするローミングおよびWireless Broadband AllianceのNGH(次世代ホットスポット)イニシアチブが実行に移されます。これによって、各国内外を通じて多くの通信事業者および都市間でローミング関係が結ばれ、世界中のWi-Fiネットワークでのシームレスな接続が実現されます。
- ケーブル プロバイダ各社は引き続きWi-Fiに投資 - ケーブルWi-Fi の展開にとって2014年は大きな勢いのある年でしたが、2015年もこの勢いが鈍る気配はまったくありません。ケーブル プロバイダは引き続き一般住宅以外の分野への事業拡張を進め、この休暇シーズンには様々な多くのデバイスへとサービスの幅を広げることで、展開のスピードに劣るモバイル プロバイダの機先を制する動きに出るでしょう。
- モバイル プロバイダへのプレッシャー - 2014年にはケーブルWi-Fiが急速に普及しましたが、その勢いは2015年も変わらず、モバイル プロバイダは自社のWi-Fi展開環境の拡張に対するプレッシャーの高まりを感じるでしょう。各社とも、データのオフロード(負荷軽減)に対する差し迫ったニーズに応えると共にプロバイダ間ローミングの実現を目指してWi-Fiの展開を進めるでしょう。
- 普及の転換点に達するWi-Fi通話 - 大手製品ベンダー、モバイル プロバイダ、スタートアップ ベンダー各社によるWi-Fi音声通信サービスの発表を背景に、2015年は携帯電話の通話においてWi-Fiが一般的な接続手段として利用され始める年になるでしょう。
- セキュアなWi-Fiに対する消費者ニーズの高まり - ほぼユビキタス(あらゆる場所に偏在)なWi-Fiモバイル環境を背景に、セキュリティとプライバシーに対する消費者の期待も高まっています。今日、消費者には複数の接続の選択肢があり、ホームWi-FiプロバイダとパブリックWi-Fiプロバイダの両方に対して、セキュリティの確保とプライバシー保護を期待しています。
Wi-Fiが新しいビジネス モデルを実現すると共にマーケティングの戦略目標達成を支援。
- Wi-Fi First(まずWi-Fiありき)のビジネス モデルによるプレッシャーの高まり - すでにWi-Fiはほとんどのユーザーにとってインターネットへのデフォルトの接続手段となっており、「Wi-Fi First」(まずWi-Fiありき)のビジネス モデルの勢いは今後も変わらず、Wi-Fiが主要な接続手段で、セルラーは必要な場合にのみこれを補足する手段として提供されるでしょう。これらの画期的なモデルは従来の環境を根本から変革し、新しいサブスクライバ(加入利用者)の獲得につながるでしょう。
- Wi-Fiが小売企業の収益基盤を強化 - 小売企業は、店舗における接続性を単に顧客に提供するアメニティ(快適な環境)以上の存在へと高めるために、引き続きWi-Fiへの投資をステップアップしていくでしょう。店舗内Wi-Fi接続は、オンライン ショップと実際の店舗を橋渡しする役割を果たし、顧客ロイヤルティとエンゲージメントを高め、顧客の利用時に販促およびコミュニケーションの基盤として機能します。これまで以上に多くの大手小売企業が、Wi-Fiへの投資を拡張するでしょう。
- Wi-Fiがスポーツ観戦をサポート - 2015年、全米すべてのMLB(大リーグ)スタジアムが開幕日までにWi-Fiを導入すると共に、多くのNFL(米ナショナル フットボール リーグ)、NBA(全米バスケットボール協会)、英国のスタジアムがリーバイス スタジアムやフェデックスフィールドの例にならい、来場するファン向けに質の高いWi-Fiネットワークを提供する予定です。スタジアムをはじめ多くの人々が集まる会場は、表面上はアメニティの1つとしてWi-Fiを提供していますが、オンライン接続が可能でカメラを持ち、ソーシャル メディアにもプレゼンスを確立しているファンは、外部に向けた究極のマーケティング ツールであることを分かっています。
Internet of Everything(あらゆるモノのインターネット)をサポート。
- 非連携からコラボレーションへ - 様々なIoT(モノのインターネット)コンソーシアム間で競合する独自のソリューション、縄張り争い、技術面の差異といった問題は2015年も間違いなく存在しますが、IoTがもたらす機会から最大限の価値を引き出すためには、業界全体を通じたコラボレーションが鍵であるという認識が広がっていくでしょう。業界全体がIoTについて共通の言葉で意思の疎通を図ることができる方向に向かうだけでなく、ユビキタス性、ユーザーとの親和性、変わらぬ相互接続性といった特性から、Wi-FiはIoTに不可欠な存在となるでしょう。
- Wi-Fiがスマートホーム、産業IoT、コネクテッドカーをリード - Wi-Fiネットワークは住宅および企業ではすでにユビキタスな存在となっていますが、2015年にはこれまで以上に幅広い範囲のデバイスを接続し、ホーム ネットワークとエンタープライズ ネットワークの自動化、効率化、快適性がいっそう進むでしょう。ホーム ネットワークでは多くの設備機器、監視カメラ、電力・ガス関連デバイスがWi-Fiによって接続され、自動車はエンターテインメント、メンテナンス、安全性のため自宅と路上の両方でオンライン化されるでしょう。 一方商業分野では、企業による既存のWi-Fi基盤を活用した建物と工場の自動化が進められるでしょう。
- 絶え間なく進化・発展するWi-Fiのコア テクノロジ - これからもWi-Fiテクノロジの革新は続き、Wi-Fiの出力効率、範囲、パフォーマンスの境界が広げられていく一方で、今日のWi-Fiの成功基盤となった長期的な相互接続性と堅牢なセキュリティは、これまでと変わらず提供されるでしょう。
今日Wi-Fi Allianceが提供している様々なテクノロジと認定プログラム、また今後のロードマップ(行程表)の詳細は www.wi-fi.orgをご覧ください。
Wi-Fi Alliance®について
www.wi-fi.org
Wi-Fi Alliance(ワイファイ アライアンス)は、シームレスなコネクティビティ(接続性)の実現を目的とした、業界大手数百社の企業で構成された世界的な非営利団体です。 このコラボレーション フォーラムを構成している幅広いエコシステムからの企業は、あらゆる場所ですべての人とモノをつなぐというビジョンを共有しています。 2000年以来、Wi-Fi CERTIFIED™ は実証済の相互接続性、業界標準のセキュリティ保護、最先端のテクノロジを実装した製品の証として広く認められています。 Wi-Fi Allianceが認定した製品は23,000を超え、最高のユーザー エクスペリエンスを提供すると共に、すでに確立されている市場と新しい市場の両方において、Wi-Fi製品とサービスの一歩進んだ利用を促進しています。 今日、世界中で数十億のWi-Fi製品が、多種多様なアプリケーション環境でやり取りされている膨大なデータ トラフィックをサポートしています。
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