Wi-Fi Alliance®とタイ国立大付属ラマティボディ病院、先進の6 GHz医療アプリケーションのデモを実施

次世代Wi-Fi® AR/VRデモが、医療・教育分野に6 GHzがもたらす大きな機会を明示 ―― タイ政府と米政府もプロジェクトを支援

バンコク(タイ)発 - 2024 年7月25日 - Wi-Fi Alliance®とMahidol University(タイ国立マヒドン大学)付属Ramathibodi Hospital(ラマティボディ病院)は、医療の未来を変革する数々の次世代Wi-Fi®テクノロジーを実証するデモに成功したことを発表しました。このライブデモでは、高速、高スループット、低遅延時間(レイテンシ)が求められる洗練されたWi-Fi AR/VR(拡張現実/仮想現実)ユースケースにおいて、医療教育とサービス提供を強化する質の高いデジタル インフラストラクチャをサポートできる6 GHz Wi-Fi の能力が明確に示されました。

6 GHz帯域のフル1200 MHzチャネル x 7に対して500 MHz帯域の下位部分(6 GHzの下位部分)で利用可能な160 MHzチャネル x 3のみを使用する2つのユースケースをモデルにしたこのプロジェクト「6 GHz Wi-Fi in healthcare: the future of AR/VR use cases for medical applications医療分野における6 GHz Wi-Fi: 医療アプリケーションにおけるAR/VRユースケースの未来)」では、ネットワーク負荷が高い環境において最適なユーザー体験を維持する上で、6 GHz帯域全体の果たす重要性があらためて浮き彫りにされました。

このデモで対象とした重要なユースケースは以下のとおりです。

  • 医療教育・研修におけるAR/VRテクノロジーの効率的な利用。没入型のバーチャル解剖視覚化といったAR/VRテクノロジーは、人体解剖学における詳細な分析を可能にし、骨格、筋肉、神経、軟部組織構造を含む人体の没入型3Dビューを医師と医学生に提供します。
     
  • 高密度環境におけるストリーミングとファイル転送。次世代Wi-Fiテクノロジーでは、500席のクラスルームの全員が個別にHD動画をストリーミングしたりファイルを転送したりすることや、5 GHz/6 GHzのマルチレイヤ ネットワーク セグメンテーションおよび展開環境を利用することが可能になります。

同院とWi-Fi AllianceならびにWi-Fi Allianceメンバー パートナーのHewlett Packard Enterprise社、Intel社、Meta社のコラボレーションを基盤に、数カ月にわたり実施されるトライアルにおけるこの初期デモ フェーズでは、6 GHz Wi-Fiを活用して同院の医師と医学生の教育・学習能力を高めます。 

さらに、タイのNBTC(National Broadcasting and Telecommunications Commission、国家放送通信委員会)と米USTDA(United States Trade and Development Agency、貿易開発庁)もこのプロジェクトを支援しており、6 GHz Wi-Fi帯域全体を活用することが社会経済にもたらすインパクトをあらためて強調する形となっています。 

Wi-Fi Allianceのプレジデント兼CEO、ケヴィン・ロビンソン(Kevin Robinson)は次のように述べています。「私たちWi-Fi Allianceは、6 GHz Wi-Fiがもたらす医療分野を刷新する非常に大きな機会を広く示すという役割を果たせることを誇りに思います。今日、Wi-Fi はパフォーマンスと信頼性を新たなレベルへ高め、今回のものを含む一連のデモは、医療分野における患者ケアと医療・運用効率にWi-Fiがもたらす潜在的なインパクトを示すほんの一例に過ぎません」 

Ramathibodi Hospital医学部の施策・企画担当部長補佐、Sithakom Phusanti博士は次のように述べています。「私たちは6 GHz Wi-Fiの能力を活用することで、施設の効率性と接続性を高めています。今回のデモは、大学附属病院としての当院のさまざまな能力の向上に向けた次のステップです。この歩みの中で、次世代Wi-Fi テクノロジーは能力開発と学習の新しいフェーズを促進してくれるでしょう」

重要なユースケースのサポートに加え、6 GHz Wi-Fiインフラストラクチャは、医療施設が将来の進歩に対応してくための拡張性と信頼性に優れたネットワークを提供します。同院における導入は、タイの全国的な次世代Wi-Fi の展開モデルとなることを目的としたもので、Wi-Fiが未来の医療を刷新し革命をもたらすさまざまな方法を明確に示します。このプロジェクトは、世界中で再現することが可能です。

 

Wi-Fi Alliance®について  |  www.wi-fi.org
Wi-Fi Alliance®(ワイファイ アライアンス)は、シームレスなコネクティビティ(接続性)の実現を目的とした、業界大手数百社の企業で構成された世界的な非営利団体です。 このコラボレーション フォーラムを構成しているWi-Fiエコシステムの企業は、あらゆる場所ですべての人とモノをつなぎながら、可能な限り最高のユーザー体験を提供するというビジョンを共有しています。2000年以来、Wi-Fi Allianceが認定した製品は80,000を超えています。 Wi-Fi CERTIFIED™ は実証済の相互接続性、バックワードの互換性、最高の業界標準のセキュリティ保護を実装した製品の証として広く認められています。今日、Wi-Fiは広がり続ける多種多様なアプリケーション環境でやり取りされている膨大なインターネット トラフィックの半分以上をサポートしています。これからもWi-Fi Allianceは、世界数十億のユーザーが日々活用しているWi-Fiの普及と進化発展に不断の姿勢で取り組んでいきます。

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Ramathibodi Hospital(ラマティボディ病院)について

タイ国立マヒドン大学医学部付属病院である同院は一流の医療サービスを提供してきた長い伝統を有し、 高度な能力を有する医療のプロフェッショナルで構成された専門チームが、一般診療から複雑な医療処置まで、各分野に特化した幅広いサービスを提供しています。患者を中心に据えた治療に対する同院の揺るぎない姿勢は、一人ひとりが思いやりのある支援的な環境で最高水準の治療を受けられることを保証します。医学研究およびイノベーションの拠点として、同院が有する最先端の研究施設と共同研究環境は、ゲノム、再生医療、公衆衛生を含むさまざまな分野における画期的な研究を促進しています。

また、同院は次世代の医療人を育成するための幅広い学部・大学院課程を通じた総合的で先進的な教育プログラムでも広く知られています。 臨床解剖学のカリキュラムにAR/VRの先端技術を組み込むことで、同院は管理された没入感のある環境で学生が実践的な経験を積める環境を実現しています。