Wi-Fi本来の強みと拡張的なポートフォリオが、IoT分野を先導する役割をさらに後押し
米国テキサス州オースチン発 - 2022年7月14日 - 全世界を網羅するユビキタス(遍在的)で卓越したインターネット接続技術であるWi-Fi®は、一般住宅環境および産業環境の両方を通じて、IoT(モノのインターネット)機器の接続において誰もが認める最適な選択肢です。グローバル スタンダードとして広範に普及し幅広い能力を提供するWi-Fiは、IoT製品およびアプリケーションのサポートに最も適したユニークなテクノロジーです。Wi-Fiは、単体でも、また他のプロトコルやテクノロジーとともに使用した場合でも、ほぼあらゆるIoT環境で重要な役割を果たします。
Wi-Fi Alliance®のプレジデント兼CEO、エドガー・フィゲロア(Edgar Figueroa)は次のように述べています。
「Wi-Fiは、これまでに他のどのIoTテクノロジーよりも多くのアプリケーション、ユースケース、利用環境に、モノのインターネット(IoT)の ”インターネット” の部分を提供してきました。IoTは私たちの生活をより豊かにしてくれますが、Wi-Fi CERTIFIEDソリューションはこのようなIoTの可能性を最大限に引き出す優れた品質、信頼性、セキュリティを提供します」
IDC社のリサーチ ディレクター、Phil Solis氏は次のように述べています。
「Wi-Fi は、IoT市場の多様な機器のタイプとユースケースのニーズに応えます。さまざまなレベルの複雑さをサポートする豊富なWi-Fiチップ、また1GHz未満から6 GHzまでの免許不要の帯域幅を利用できるWi-Fiは、多様な価格帯で幅広いデータレートと範囲を提供することができます。 このようなチップの多様性によって、Wi-Fiは最も幅広いIoT製品およびネットワーク要件を満たすことができます」
Wi-Fi Allianceがまとめた、IoTテクノロジーを選ぶ際に考慮すべきWi-Fiの8つのコンピタンスは以下のとおりです。
- 標準ベースの相互接続性テクノロジー: IoTがもたらすさまざまな可能性は、幅広いデバイス メーカーによって支えられています。 Wi-Fiは、性能や消費電力、レイテンシなどの要件が異なるさまざまなIoTアプリケーションをサポートする共通のプラットフォームを提供します。
- Wi-Fi CERTIFIED™は、製品のブランドに関係なく世界中で数十億のデバイスが相互接続して質の高いユーザー体験を提供するという高い信頼を提供します。
- 遍在的な接続性: IoTシステムをモバイル デバイスで管理することは珍しくありません。Wi-Fiによって、スマートフォンやタブレット、また今日世界中で使われている180億のWi-Fiデバイスをシームレスに管理して、IoTの価値をフル活用することが可能になります。全世界を網羅する遍在的な接続性によって、ユーザーおよびネットワーク オペレーターは統一したシステム環境に接続して管理することができます。
- 実証済みのWPA3™セキュリティ: IoTアプリケーションでは、政府、産業、個人情報など機密を要するさまざまな情報がやり取りされます。 Wi-Fiでは、豊富な実績に裏打ちされた実証済みのWPA3™セキュリティが、個人環境および企業環境でやり取りされる情報を保護します。Wi-Fi CERTIFIEDのIoTデバイスを選ぶことで、エンタープライズ レベルの最新セキュリティ プロトコルによってデータを確実に保護することができます。
- 費用対効果に優れたシンプルな導入・展開が可能: Wi-Fiは、優れた費用対効果で導入・展開も簡単に行える基盤を提供します。IoTアプリケーションの提供に際して個別のゲートウェイも特別なスキルも一切必要ありません。世界中で数多くのユーザーが高い信頼を寄せて日々活用しているWi-Fiは常に進化を続け、デバイスのペアリングやネットワークの承認などさまざまなプロセスの簡素化を実現しています。
- バックワードの互換性: テクノロジーへの投資においてコスト、信頼性、将来にわたるサポートを考えなければならないIoT製品の設計者にとって、Wi-Fiは賢い投資対象です。長期にわたり活用していくことができるWi-Fiは、短期での陳腐化のリスクを最小限に抑えながら、レガシー デバイスをホーム ネットワークへ簡単に接続できる環境を提供します。
- 位置認識: サブメートル レベルの位置情報を提供するWi-Fi Location™によって、産業およびスマートシティ環境向けの幅広い位置認識型IoTサービスを実現し、資産管理やネットワーク管理、ジオフェンシングといった利点をさらに強化できます。
- 洗練された信頼の接続性: 住宅および産業IoTネットワークには、信頼できる一貫した接続性が不可欠です。 Wi-Fi 6ネットワークは、洗練されたネットワーク効率、診断、管理、最適化機能を提供します。Wi-Fi 6およびWi-Fi 6Eは多数の同時接続デバイスおよび大きなデータ スループットをサポートしながら、高パフォーマンスおよび低レイテンシを提供し、4K動画ストリーミングや拡張現実(AR)/仮想現実(VR)などの幅広いアプリケーションを実現します。また、Wi-Fi 6およびWi-Fi 6Eによって、例えば製造ロボットやドローンなどの機器はホーム ネットワークや産業ネットワーク内で移動したり「ローミング」したりした場合でも、常時接続状態が切れることがなくなります。
- 柔軟なネットワーク トポロジー(構成): アクセス ポイント(AP)を通じた従来のWi-Fi接続に加え、Wi-Fi CERTIFIED EasyMesh™、Wi-Fi CERTIFIED Wi-Fi Aware™、Wi-Fi CERTIFIED Wi-Fi Direct®によってさまざまなIoT環境向けの多様なネットワーク構成が可能になり、IoTネットワークおよびIoTアプリケーションのニーズを満たす、カスタマイズ可能で拡張性に優れたオプションが可能になります。このようにして、Wi-Fi はスター型やメッシュ型トポロジーより柔軟な構成オプションをIoTネットワーク管理者に提供します。
Wi-Fi CERTIFIED™の役割
Wi-Fiの非常に幅広いポートフォリオは、例えばAR/VRのような高スループット/低レイテンシ アプリケーション、また資産トラッキング アプリケーションや農村地域の灌漑システムの長距離・低消費電力の要件など、IoTのさまざまなユースケースに対応します。 Wi-Fi CERTIFIED 6™、Wi-Fi CERTIFIED HaLow™、Wi-Fi CERTIFIED Easy Connect™、Wi-Fi CERTIFIED QoS Management™をはじめとするWi-Fi Allianceの認定は、住宅および産業、また他の幅広いIoT環境の要件を満たすさまざまな機能を提供します。IoT市場には非常に大きなポテンシャルがありますが、これが十分な試験が行われていないデバイスが市場に出回り、最適とは言えないユーザー体験が提供される状況につながっています。Wi-Fi CERTIFIEDデバイスは、最新のセキュリティ、相互運用性、また幅広いアプリケーション固有のプロトコルに対する高品質標準を満たし、ユーザーおよびネットワーク オペレーターの両方に卓越した体験を提供します。
Maravedis Research社のシニア アナリスト、Adlane Fellah氏は次のように述べています。
「Wi-Fi 6はスマートホームの接続に理想的な環境ですが、中でもIoTにとって特筆すべきメリットの1つが、TWT(ターゲット ウェイクタイム)と呼ばれる機能です。この機能によってクライアント デバイスの消費電力を抑えてバッテリーライフの長期化が可能になります。これは、IoTデバイスにとって最も重要なメリットの1つです。Wi-Fi 6はOFDMAや1024 QAM変調といった複数のテクノロジーを組み合わせて使用することで、スペクトル効率の向上、高速化、狭いエリアでの数多くのデバイスのサポートを実現します。これらは、狭いエリア内で数多くの家電と他のIoTデバイスがホームハブに接続し、複数のユーザーが高品質ビデオやゲーム、AR/VRなどを同時に利用する現在のホーム ネットワークで重要視される要件です。またレイテンシや決定性、電力効率が強化されているWi-Fi 6は、産業分野のさまざまなユースケースについても多くの要件を満たすことができます。例えばスマート ファクトリーであれば、Wi-Fiは高い帯域幅のカメラにAR(拡張現実)サービスを実現する最適なコスト/パフォーマンスを提供し、超低レイテンシと低い帯域幅が必要な産業機械のモニタリングであればWi-Fi HaLowが最適な機能を提供するでしょう」
Wi-FiがIoTにもたらすさまざまなメリット — 業界の評価
「Wi-Fiは、産業分野におけるIoTのさまざまなユースケースの実現において重要な役割を果たし、この重要な市場分野で企業が求めるビジネスの成果を達成することをサポートしています。当社(Aruba)はAruba ESPの一部として、お客様およびパートナー様のエコシステムと協業して安全でシームレスなIoT接続環境を確立して、卓越した状況認識能力を備えた施設環境を実現しています。無線技術にGPS機能およびWi-Fi 位置認識機能を組み込んだ当社の無線アクセス ポイントは、それぞれの位置を自動認識して、高い精度の屋内位置情報を提供します。これによって、経路探索や資産トラッキング、人員トラッキングといったさまざまな産業IoT環境のユースケースを実現します」 – Chuck Lukaszewski氏/Aruba社(Hewlett Packard Enterprise社子会社)バイスプレジデント兼ワイヤレスCTO
「スマートホームやスマートシティの登場、また製造機械のモニタリングの増加を背景に、Wi-Fiはこれらを実現するさまざまなIoTデバイスとの通信に、最良のソリューションを提供します。Wi-Fiは、プライバシーとセキュリティを維持しながらIoTデバイスに効果的なサービスを提供する上で欠かせない範囲を提供し、すでにこれらのエコシステムで使われています。またWi-Fi Easy ConnectやWi-Fi EasyMesh、WPA3などの機能がシンプルで安全な導入・展開をサポートするとともに、Wi-Fi 6およびWi-Fi 6Eの組み合わせによってより広い帯域を利用できるようになった結果、これまで以上に長いライフサイクルと生産的な体験が実現しました」 – Luther Smith氏/CableLabs社最上級テクノロジスト兼ワイヤレス担当ディレクター
「Wi-Fiは一般住宅環境のIoTデバイスに不可欠なテクノロジーであり、Wi-Fiデバイスを活用する基盤を提供するとともに、他のさまざまな低消費電力テクノロジーを通じて、バッテリー式デバイスのためのバックホールを提供します。当社(CommScope)は、世界中の有線、光、固定の無線アクセス コネクテッド ホームで数十億のIoTデバイスのWi-Fi ゲートウェイ、アクセス ポイント、エクステンダ ソリューションにバックホールを提供しています。 Matter IoTソリューションの導入が迫る中、Wi-Fi がコネクテッドIoTデバイスの主要プロトコルとなったことで、Wi-Fiナローバンドのスマートホーム ソリューションの範囲を広げるWi-Fi 6の新機能である2.4 GHz Wi-Fi 2 MHzチャネルに追加された複数の具体的なIoT機能の妥当性が、さらに高まるでしょう」 – Charles Cheevers氏/CommScope社ホーム ネットワーク担当CTO
「IoTがDX(デジタル トランスフォーメーション)で重要な役割と果たすようになってきたことで、Wi-FiとIoTが交わる部分でのイノベーションがもたらすさまざまな可能性が見えてきました。Ruckus Networksによって、お客様は既存の優先およびインフラストラクチャを活用して、エンタープライズ市場および産業市場全体に新しいIoTテクノロジーを安全かつ経済的に提供できるようになります。 特にWi-Fiが世界中に広く普及しているお陰で、Ruckus Networksは環境管理、産業オートメーション、セキュリティ強化をはじめ、多岐にわたり数多くのIoTソリューションの提供と普及を加速することができました」 – Bart Giordano氏/CommScope社SVP兼Ruckus Networks担当GM
「膨大な数のIoTデバイスの接続を背景に、Wi-Fiは制御機能を組み込んで多様な環境へ提供できるように進化しています。現在Wi-Fi の諸機能は非常に幅広い範囲の製品をサポートしていますが、その多くは最高レベルのパフォーマンスを制御および保証するための、より高度な管理プラットフォームを必要としています」 – Ashish Keshari氏/GX Group社R&D担当シニア マネージャー
「Wi-Fi は、あらゆるところに広がっています。Wi-Fiによってインターネットへの直接接続が可能になり、幅広いデータレートが求められるさまざまなIoTアプリケーションに信頼できる堅牢な接続を提供するとともに、バッテリー式デバイスを低消費電力で利用できる環境を提供します。これまで20年にわたりWi-Fi は大きく進化し、Wi-Fi 4からWi-Fi 5、そして今Wi-Fi 6およびWi-Fi 6Eへとさらなる高度化を遂げ、進化するたびにパフォーマンスと顧客体験も向上しています。 当社(Infineon)は、産業用および一般消費者向けの両方のIoTアプリケーションへ高パフォーマンスなWi-Fi を提供することに確固とした姿勢で取り組んでいます」 – Sivaram Trikutam氏/Infineon社Wi-Fi製品ライン担当バイス プレジデント
「Wi-Fi 6および新しい6GHz帯域の利用を含め、IoT向けのソリューションとしてWi-Fi の幅広い範囲を活用することで、当社のテクノロジーは、2.4GHz 帯域の低速・長距離デバイスから5 GHzおよび6 GHz帯域の低レイテンシ デバイスまで、あらゆるデバイスの低消費電力でのサポートを実現します。今後も引き続きWi-Fi Allianceとの協業を通じて、IoT分野でさまざまな機能をさらに拡張していくことを楽しみにしています」 – Rahul Patel氏/Qualcomm Technologies社シニア バイスプレジデント兼コネクティビティ/クラウド/ネットワーキング担当ジェネラル マネージャー
「IoT分野で最も幅広く使われている接続テクノロジーの1つであるWi-Fiは、IoT環境を構築しはじめる際の堅固な基盤を提供します。ピュアプレイIoTにおけるリーダーの1社として、当社(Silicon Labs)はWi-FiやZigbee、Thread、その他を含む複数のプロトコルを活用してお客様のニーズに応えることが重要であると考えており、これらの統合においてWi-Fiは重要な役割を果たしています」 – Mitch Klein氏/Silicon Labs社アライアンス ストラテジー担当ディレクター
「ユビキタスなテクノロジーの1つであるWi-Fiは、コネクテッドIoT分野におけるイノベーションの機会を絶え間なく創出しています。 また、相互運用性を保証するWi-Fi CERTIFIEDプログラムによって、当社(Texas Instruments)をはじめとする接続テクノロジーにおけるリーダーは、スマートビルやスマートグリッド インフラストラクチャ、医療アプリケーションなど、産業用と住宅用両方のアプリケーションに信頼できる安全なWi-Fi ソリューションを提供することが可能になります」 – Marian Kost氏/Texas Instruments社バイスプレジデント兼コネクティビティ担当ジェネラル マネージャー
Wi-Fi Alliance® について | www.wi-fi.org
Wi-Fi Alliance®(ワイファイ アライアンス)は、シームレスなコネクティビティ(接続性)の実現を目的とした、業界大手数百社の企業で構成された世界的な非営利団体です。 このコラボレーション フォーラムを構成しているWi-Fiエコシステムの企業は、あらゆる場所ですべての人とモノをつなぎながら、可能な限り最高のユーザー体験を提供するというビジョンを共有しています。2000年以来、Wi-Fi Allianceが認定した製品は70,000を超えています。Wi-Fi CERTIFIED™ は実証済の相互接続性、バックワードの互換性、最高の業界標準のセキュリティ保護を実装した製品の証として広く認められています。 今日、Wi-Fiは広がり続ける多種多様なアプリケーション環境でやり取りされている膨大なインターネット トラフィックの半分以上をサポートしています。これからもWi-Fi Allianceは、世界数十億のユーザーが日々活用しているWi-Fiの普及と進化発展に不断の姿勢で取り組んでいきます。
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