どのようなテクノロジーでも、常に新たな脅威の一歩先を進むための堅牢なセキュリティ リサーチによって、新たな脆弱性を見つけることができます。このほどセキュリティ リサーチの実施者によって、WPA3™-Personalの限られた数の初期導入環境でいくつかの脆弱性が見つかり、その旨が直ちに Wi-Fi®業界に報告されました。この脆弱性がWi-Fi ユーザーへの悪意ある攻撃に使われた事案は報告されていませんが、Wi-Fi Alliance®はユーザーの皆様がこれまでと変わらずWPA3-Personalを信頼できるようにするとともに、これまで以上に強力なセキュリティ保護を提供するための緊急措置を講じました。
- 認定ラボのグローバル ネットワークにおいて、推奨する対策の幅広い実装を推進するためのテストをWi-Fi CERTIFIED WPA3-Personalプログラムに追加
- 業界全体を通じてWPA3-Personal の市場への普及が進む中で、今回報告された脆弱性の詳細に対するデバイス メーカーの理解を進めて実装のガイダンスを周知するための活動を展開
この問題は、簡単なソフトウェア アップデートで解消できます ―― Wi-Fi ユーザーであれば、いつもモバイル デバイスで行っているソフトウェア アップデートとほとんど変わりません。現在WPA3-Personalは普及の初期段階にあり、今回の脆弱性の影響を受ける数少ないデバイス メーカーはすでにこれらの問題に対するパッチの提供を開始しています。このソフトウェア アップデートでは、Wi-Fiデバイス間の相互接続性に影響するような変更は一切ありません。詳細は、各デバイス ベンダーのWebサイトでご確認ください。
いつもと同じように、ユーザーは必ずデバイス メーカーからの最新の推奨アップデートをインストールしておく必要があります。セキュリティ環境は常にダイナミックに変化していますが、これからもWi-Fi Allianceは、Wi-Fi CERTIFIED™プログラムを通じて強力なセキュリティ保護をWi-Fiユーザーの皆様に提供していきます。
Wi-Fi Allianceの公式声明はこちらをご覧ください: https://www.wi-fi.org/ja/news-events/newsroom/wi-fi-alliance-3
関連情報
- CERT ケースID: VU#871675
- CVE-2019-9494
- CVE-2019-9495
- CVE-2019-9496
- CVE-2019-9497
- CVE-2019-9498
- CVE-2019-9499
関連リサーチ
- 調査報告サイト: https://wpa3.mathyvanhoef.com
実装ガイダンス
- WPA3™のセキュリティに関する考慮点: https://www.wi-fi.org/file/wpa3-security-considerations